行政書士三品美咲事務所
「過去に生活保護を受けていたけど、帰化申請はできるの?」
そんな疑問を抱えている方も多いでしょう。
生活保護歴があっても、現在の生活が安定していれば帰化は可能です。
本記事では、生活保護歴がある方の帰化申請での審査ポイントや、法務局面接でよく聞かれる質問・回答例を分かりやすく解説します。
帰化申請では「生計要件」が重要です。
これは「自立して安定した生活ができるかどうか」を示すもので、生活保護歴がある場合は特に注目されます。
審査でチェックされるポイントは次の通りです:
・生活保護を受けた理由(病気・失業・家庭事情など)
・現在の収入や就労状況
・納税・社会保険料の支払い状況
・将来も自立して生活できる見通し
Q1. いつ、どのくらい生活保護を受けていましたか?
回答例
「〇年から〇年までの約〇年間、生活保護を受けていました。当時は〇〇が原因で収入が途絶えたためです。」
Q2. なぜ生活保護を受けることになったのですか?
回答例(病気の場合)
「体調を崩して働けず、やむを得ず利用しました。回復後はすぐに就職活動を行い、現在は〇〇会社に勤務しています。」
回答例(失業の場合)
「勤めていた会社が倒産し、再就職までの間に生活保護を利用しました。現在は正社員として安定した収入があります。」
Q3. 今はどのように生活していますか?
回答例
「現在は〇〇会社で働いており、月〇〇万円程度の収入があります。税金や社会保険料も滞納なく支払っています。」
Q4. 今後、再び生活保護を受けることはありますか?
回答例
「現在は健康で安定した職に就いており、今後も生活保護に頼る必要はありません。」
Q5. 生活保護を受けていたことについて、どう考えていますか?
回答例
「当時はやむを得ない状況でしたが、制度に支えられて立ち直ることができました。今後は納税者として社会に貢献していきたいです。」
正直に答えること(隠すと逆効果)
現在の安定を強調すること
社会貢献の姿勢を示すこと(納税・就労・扶養など)
生活保護を受けていた方が帰化申請を検討する際、最低限準備しておくべき項目をチェックリスト形式でまとめました。
1. 生活の安定
□ 就職または自営業で安定した収入がある
□ 給与明細や源泉徴収票、確定申告書など収入を証明できる資料が揃っている
□ 収入が継続的であることを示せる(2年以上が目安)
2. 納税・社会保険
□ 住民税・所得税を滞納していない
□ 国民健康保険・年金の滞納がない
□ 納税証明書や社会保険の納付証明書を用意済み
3. 生活保護受給歴の整理
□ 受給期間を把握している
□ 受給理由を整理して簡潔に説明できる
□ 自治体から受給証明書を取得済み(可能な場合)
4. 家計状況の整理
□ 預貯金残高を把握している
□ 家計簿や支出の記録がある
□ 家族と同居の場合、世帯収入も整理済み
5. 資格・就労実績(補助的)
□ 過去の就労実績や資格取得歴を整理済み
「努力して自立した」というストーリーを説明できる
6. 面接準備
□「なぜ生活保護を受けたか」を整理して説明できる
□「現在の生活はどう安定しているか」を明確に説明できる
□ 面接で使う回答例を練習済み
7. 申請タイミング
□ 安定した生活実績が2〜3年以上ある
□ 上記チェック項目が揃っている
✅ 使い方のポイント
チェックリストに全て✓がつけば、法務局での面接や書類提出の準備は概ね整っています。
不安がある場合は、行政書士に相談して申請書作成や面接対応をサポートしてもらうと安心です。
生活保護歴があっても、現在の生活が安定していれば帰化申請は十分可能です。
重要なのは「なぜ生活保護を受けたのか」「現在はどう安定しているか」を整理し、前向きに説明すること。
行政書士に相談すれば、申請書作成や面接対応もサポートしてもらえます。
不安な方は、専門家の助言を受けて安心して申請に臨みましょう。
行政書士三品美咲事務所では外国人雇用に関する在留資格手続き・帰化申請のご相談を承っています。ぜひお気軽にご相談ください。