行政書士三品美咲事務所
インターネットやSNSの普及により、文章・写真・音楽・イラスト・動画などの著作物を日常的に使う時代になりました。
しかし「どこまでが自由に使えるのか」「契約を結ぶときに何を確認すべきか」といった点は、正しく理解されていないケースが少なくありません。
私は行政書士であり、文化庁認定の著作権相談員としても活動しています。本記事では、著作権の基本的な仕組みから、よくある誤解、事業者・クリエイターが直面しやすいトラブル、そして行政書士ができるサポートについてわかりやすく解説いたします。
著作権は「思想や感情を創作的に表現したもの」を保護する権利です。
代表的な著作物は以下のとおりです。
小説・論文・記事などの文章
写真やイラスト
音楽・楽曲・歌詞
映像作品・動画
ソフトウェア・プログラム
ポイントは、登録や出願をしなくても、創作した瞬間から自動的に発生するという点です。
特許や商標のように「出願」が必要な知的財産権とは異なる仕組みを持っています。
著作権については、次のような誤解が非常に多く見受けられます。
「ネットにある画像は自由に使える」 → 誤り
インターネット上に公開されているものでも、著作権は消滅しません。
「引用すれば大丈夫」 → 条件があります
正当な引用と認められるには、出典明記や引用部分の明確化など、法律上のルールを満たす必要があります。
「お金を払えば自由に使える」 → 利用範囲に制限あり
契約やライセンスにより、利用できる範囲(商用利用の可否、改変の可否など)が定められています。
実際のご相談では、以下のようなケースが多く見られます。
外注デザイナーが作成したロゴの著作権が誰に帰属するか不明
業務委託で作成した動画を別の用途に流用してよいかどうか
SNSでの転載・シェアが著作権侵害にあたるかどうか
海外の著作物を使う場合の権利処理
契約や利用ルールを確認しないまま進めてしまうと、後からトラブルに発展することがあります。
行政書士は、著作権に関する契約や申請をサポートすることができます。
契約書の作成・チェック
利用許諾契約、業務委託契約、共同開発契約など、著作権をめぐる契約条項を整備します。
文化庁への著作権登録申請の代理
契約や権利の証拠力を高めるために「著作権登録」を行うことができます。
トラブル予防のためのアドバイス
契約締結前に相談を受けることで、リスクを未然に防ぐことが可能です。
私は文化庁の研修を受けた著作権相談員としても活動しています。
著作権相談員は、著作権に関する基本的な知識をもとに、事業者・クリエイターの方々からの相談に対応する役割を担っています。
「どこに相談すればいいかわからない」という方でも、安心してご相談いただける窓口です。
著作権は、ビジネスや創作活動を進めるうえで欠かせないルールです。
しかし、誤解や不十分な契約によりトラブルが生じるケースは後を絶ちません。
行政書士として、また著作権相談員として、私は契約や申請を通じて皆さまの活動を守るお手伝いをしています。
著作権に関するお悩みや不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。